columnコラム

こんにちは、<Kizuki>の小泉です。今回は母体である材木屋にちなんで、豆知識をお届けいたします。第10回目は、火打ち土台・梁と構造用合板についてです。

■床面にも強度が必要

家の骨組みにおいて、柱、梁、壁以外にも重要な箇所があります。多くの空間や物を支える床も大切な部位です。

床面にも強度が求められます。これを水平剛性と呼ぶのですが、これを強化させるために火打ちや構造用合板を配置しています。

火打ちとは、梁や土台のコーナー部がしっかりと固定されるように、斜めに配置された補強材の事を言います。1階床に位置する土台では「火打ち土台」、2階床下や小屋部分の梁に囲まれる範囲で「火打ち梁」を配置し、地震や台風時に発生する水平力からの変形を防止する役割があります。

火打ち土台、火打ち梁はいずれも木材で構成されるのですが、金物で補強をしています。しかし、近年では耐震等級３や耐風等級２が多くなってきた中で、筋交いなどの耐力壁がもたらす水平耐力に耐えられるものとして、火打ち梁だけでは構造計算上で強度不足に陥るケースが多くなりました。

それをカバーする目的で、土台や梁上に面剛性を強化できる構造用合板を配置。各階の床上では、構造用合板貼りが主流となっています。

これから想定される大地震や巨大台風からの水平力に耐えるためには、壁や床を強くすることが必要です。そのためにも、構造用合板や火打ちは重要な役割を担います。家が完成するとその姿を見ることができませんが、縁の下の力持ちとして、これからもあなたの大切なマイホームを守り抜いてくれることでしょう。