2024/01/31(水)
断熱性能等級とは?等級1〜7の違いと横浜で家を建てるときの考え方
こんにちは。横浜で注文住宅を手がけるKizuki(小泉木材)です。
家づくりについて調べていると、「断熱等級6」「断熱等級7」といった言葉を目にすることが増えたのではないでしょうか。
「断熱性能等級ってそもそも何?」「等級5・6・7では何が違う?」「横浜で家を建てるなら、どのくらいの断熱性能が必要?」と疑問に思う方も多いと思います。
断熱性能等級は、住宅の断熱性能を比較するうえで大切な指標のひとつです。ただし、数字が大きければ、それだけで必ず快適な家になるというわけではありません。
この記事では、断熱性能等級1〜7の違いやUA値との関係、2025年から変わった住宅の省エネ基準、神奈川・横浜で断熱性能を考えるときのポイントまで、できるだけわかりやすく解説します。
目次

断熱性能等級とは?
「断熱性能等級」は、正式には「断熱等性能等級」といい、住宅の断熱性能を示すための指標です。
住宅の品質を客観的に評価する「住宅性能表示制度」の評価項目のひとつで、現在は等級1から等級7まで設けられています。
基本的には数字が大きいほど、住宅の外へ熱が逃げにくく、より高い断熱性能が求められる等級です。
かつては等級4が最高等級でしたが、住宅の省エネルギー化が進む中で等級5が新設され、さらに2022年には戸建住宅について等級6・7が追加されました。
そのため、これから注文住宅を建てる場合は、「断熱されているかどうか」だけではなく、「どの程度の断熱性能を持つ住宅なのか」を確認することが大切になっています。
2025年から新築住宅の省エネ基準が変わっています
断熱性能について知るうえで押さえておきたいのが、2025年4月から原則すべての新築住宅・非住宅に省エネ基準への適合が義務付けられたことです。
住宅については、これまで「一定以上の省エネ性能を持つ家」として扱われていた水準が、新築住宅を建てる際の最低基準になりました。
ただし、ここで注意したいのは、現在の省エネ基準を満たしていることと、「高断熱住宅」であることは同じではないということです。
現在求められている省エネ基準は、断熱等性能等級でいうと等級4相当がひとつの基準になります。その上にZEH水準の等級5、さらに高い性能を求める等級6・7があります。
国は遅くとも2030年までに、新築住宅に求める省エネ性能をZEH水準へ引き上げる方針を示しています。
つまり、これから長く暮らす家を考えるのであれば、「今の最低基準を満たしているか」だけではなく、10年、20年、30年先にどのような性能が求められるのかまで考えておくことも大切です。

断熱性能等級1〜7の違い
では、断熱性能等級1〜7にはどのような違いがあるのでしょうか。
大きく見ると、等級1〜4はこれまで段階的に引き上げられてきた断熱水準、等級5はZEH水準、等級6・7はZEH水準をさらに上回る断熱性能と考えるとわかりやすいでしょう。
| 断熱等級 | おおまかな位置づけ |
|---|---|
| 等級1 | 等級2に満たない水準 |
| 等級2 | 旧省エネルギー基準相当の水準 |
| 等級3 | 新省エネルギー基準相当の水準 |
| 等級4 | 現在の省エネ基準相当の水準 |
| 等級5 | ZEH水準 |
| 等級6 | ZEH水準を上回る高い断熱性能 |
| 等級7 | 現在の断熱等性能等級における最高等級 |
特にこれから注文住宅を検討する方が比較する機会が多いのは、等級4〜7でしょう。
「新築だから暖かいはず」と思いがちですが、新築住宅でも採用している断熱等級によって性能には違いがあります。
断熱等級4・5・6・7はどのくらい違う?
断熱性能等級の違いを理解するときに重要なのが「UA値」です。
UA値(外皮平均熱貫流率)は、住宅の内部から外部へどのくらい熱が逃げやすいのかを表す数値で、基本的には数値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能が高い住宅になります。
UA値の基準は全国一律ではなく、建築する場所の気候に応じた「地域区分」によって異なります。
横浜市が該当する6地域の場合、断熱等級ごとのUA値の基準は次のようになります。
| 断熱等級 | 6地域のUA値基準 | 位置づけ |
|---|---|---|
| 等級4 | 0.87W/㎡K以下 | 省エネ基準水準 |
| 等級5 | 0.60W/㎡K以下 | ZEH水準 |
| 等級6 | 0.46W/㎡K以下 | ZEH水準を上回る性能 |
| 等級7 | 0.26W/㎡K以下 | 現在の最高等級 |
数字だけを見ると小さな差に感じるかもしれませんが、UA値は住宅全体の熱の逃げやすさを表すものです。
たとえば6地域では、等級4のUA値0.87に対して等級7は0.26以下。求められる断熱性能には大きな差があります。
ただし、UA値が小さければ小さいほど無条件に良いということではありません。断熱性能を暮らしの快適さにつなげるためには、気密性能や窓、換気、日射のコントロール、施工精度なども一緒に考える必要があります。

断熱性能等級は何で決まる?
断熱性能等級は、断熱材の種類や厚さだけを見て決めるものではありません。
住宅全体の外皮性能を評価し、その地域に定められた基準を満たしているかによって判断されます。
UA値|住宅から熱がどのくらい逃げるか
UA値は「外皮平均熱貫流率」といい、住宅の内部から外部へ逃げる熱量を、外壁・屋根・床・窓などを含む外皮全体の面積で割って求めます。
簡単にいうと「家全体からどのくらい熱が逃げやすいか」を表す数値です。
数値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能が高い住宅になります。
ηAC値|夏の日射がどのくらい入るか
ηAC値(冷房期の平均日射熱取得率)は、夏の時期に太陽の日射熱が住宅の中へどのくらい入ってくるかを示す数値です。
断熱性能というと冬の暖かさだけをイメージしがちですが、夏に室内へ入る熱をどのように抑えるかも重要です。
そのため、窓の位置や大きさ、庇、周囲の建物なども含めた日射遮蔽の設計が、夏の快適性に関係します。
地域区分|建てる場所によって基準が異なる
日本は気候条件によって1〜8の地域に区分されており、寒い地域ほど厳しい断熱性能が求められています。
同じ「断熱等級6」でも、北海道と神奈川県では求められるUA値が同じとは限りません。
そのため、住宅性能を見るときは、単に「断熱等級○」という数字だけでなく、「どの地域で、どのUA値なのか」まで確認すると、より住宅の性能を理解しやすくなります。

断熱等級を高くするメリットは?
断熱性能を高める目的は、等級の数字を上げることではありません。大切なのは、その性能によって暮らしがどう変わるのかです。
外気温の影響を受けにくくなる
断熱性能が高い住宅は、冬の冷たい外気や夏の暑さが室内へ伝わりにくくなります。
同時に、冷暖房で整えた室温も外へ逃げにくくなるため、一年を通して室温を安定させやすくなります。
家の中の温度差を小さくしやすい
冬のリビングは暖かいのに、廊下や脱衣室、トイレは寒い。こうした部屋ごとの温度差は、断熱性能の低い住宅で起こりやすい現象です。
住宅全体の断熱性能を高めることで、家の中の温度差を小さくしやすくなり、家のどこにいても心地よく過ごせる環境につながります。
冷暖房のエネルギーを抑えやすい
室内の熱が逃げにくくなることで、冷暖房に必要なエネルギーも抑えやすくなります。
住宅は何十年と暮らしていくものです。建築時の費用だけではなく、住み始めてから必要になるエネルギーまで含めて考えることが大切です。

断熱等級7なら必ず快適な家になる?
ここまで読むと、「それなら断熱等級7にしておけば安心」と感じるかもしれません。
もちろん、断熱等級7は非常に高い断熱性能を求める基準です。ただし、私たちは「等級7だから必ず快適な家になる」とは考えていません。
住宅の快適性は、断熱性能だけでは決まらないからです。
気密性能
どれだけ断熱性能を高めても、建物に多くの隙間があれば、その隙間から空気や熱が出入りしてしまいます。
そこで重要になるのが、住宅の隙間の大きさを示すC値です。
断熱と気密は別々に考えるのではなく、セットで考えることが重要です。
窓と日射
窓は住宅の中でも熱の出入りが大きい部分です。
ただ断熱性能の高い窓を採用するだけではなく、冬の日射をどこから取り入れ、夏の日射をどのように遮るのかまで考えることで、住宅性能を実際の快適性につなげることができます。
換気
気密性能の高い住宅では、計画的な換気も重要です。
断熱・気密・換気をひとつの仕組みとして考えることで、住宅全体の性能を発揮しやすくなります。
施工精度
設計上のUA値や断熱等級が高くても、実際の施工が適切でなければ、想定した性能を十分に発揮できないことがあります。
断熱材を隙間なく施工することや、窓まわり・配管まわりなど細かな部分まで丁寧に処理することも、高性能住宅では重要です。

神奈川・横浜では、どの断熱等級を選べばいい?
横浜は、住宅の省エネ基準における地域区分では6地域に分類されます。
比較的温暖な地域ではありますが、「北海道のような寒冷地ではないから、高い断熱性能は必要ない」と単純に考える必要はありません。
住宅は冬だけではなく、夏の暑さも含めて一年中暮らす場所です。また、同じ横浜市内でも、土地の向きや周辺の建物、窓からの日射、風の通り方などによって住環境は変わります。
さらに、これから住宅を建てるのであれば、今現在の最低基準だけではなく、この先何十年と暮らす間に住宅に求められる性能がどう変化していくのかも考えておきたいところです。
そのためKizukiでは、「横浜だからここまでで十分」と性能を決めるのではなく、長く快適に暮らせることを基準に断熱性能を考えています。
Kizukiが断熱等性能等級7を標準としている理由
Kizukiでは、断熱等性能等級7を標準とし、UA値は平均0.25W/㎡K以下を基準としています。
横浜などが該当する6地域で断熱等級7に求められるUA値は0.26W/㎡K以下ですが、Kizukiではそれを上回るUA値0.25W/㎡K以下をひとつの基準にしています。
ただ、私たちが大切にしているのは「最高等級だから」という理由だけではありません。
冬の朝に布団から出ることがつらくないこと。リビングと廊下、脱衣室などの温度差をできるだけ小さくすること。夏も冬も必要以上に冷暖房エネルギーを使わず、家族が自然に心地よく過ごせること。
断熱等級7やUA値0.25という数字は、そのような暮らしを実現するための手段だと考えています。
またKizukiでは、断熱性能だけではなく気密性能も重視し、全棟で気密測定を行っています。断熱・気密・窓・換気・日射設計、そして施工精度まで、建物全体のバランスを考えながら家づくりを行っています。

断熱性能は「数字」だけでなく、実際の建物でも確認してみてください
断熱等級やUA値は、住宅会社を比較するときのわかりやすい指標です。
ただ、家は数字の中で暮らすものではありません。
どのような断熱材を使っているのか。どのように施工しているのか。窓や日射をどう考えているのか。気密性能を実際に測定しているのか。
こうした部分まで確認することで、その住宅会社がどのように「性能」を考えているのかが見えてきます。
Kizukiでは、完成見学会のほか、完成すると見えなくなってしまう断熱材や構造、気密施工などをご覧いただける構造見学会も開催しています。
「断熱等級6と7で迷っている」「UA値をどこまで高めればいい?」「横浜で本当に等級7は必要?」など、疑問があれば実際の建物を見ながらお気軽にご相談ください。
断熱性能について、もっと詳しく知りたい方へ
断熱性能は、断熱等級だけで決まるものではありません。高性能な家づくりについてもう少し詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

神奈川・横浜・湘南エリアで、高断熱・高気密の木の家を建てるならKizuki(小泉木材)
断熱等級7・耐震等級3の性能に加え、国産木材を活かした住まいで、
家族が心地よく、長く安心して暮らせる住環境を。
Kizukiは、100年先も住まう人に寄り添う家をつくり続けています。
まずはお気軽にご相談ください。
【公式YouTube】KizukiのROOM TOUR公開中
※この記事は2026年8月時点の制度・基準をもとに内容を更新しています。
よくある質問
高断熱・高気密とは、簡単に言うと「魔法瓶のように熱を逃がさず、隙間を減らした家」のことです。
外気温の影響を受けにくいため、夏は涼しく冬は暖かく過ごせます。家じゅうの温度が一定に保たれ、冷暖房費を抑えられるのが魅力です。
一般的な家との違いは「家全体の保温力」です。普通の家は部屋ごとの温度差や隙間風、結露が生じやすいのに対し、高断熱・高気密住宅は廊下やトイレまで暖かく、結露を防ぎながら最小限の冷暖房で快適さを保てます。
これらは、断熱材の厚みや施工方法、隙間を徹底してなくす高度な技術など、複合的な要素によって実現されます。
KIZUKIでは、断熱等級7・UA値0.25・C値0.1〜0.2を実現し、最高水準の性能をお届けしています。
Kizukiでは、全棟で気密測定を行ないますので、ご安心ください。
Kizukiの社内基準は、C値(隙間相当面積)0.2㎠/㎡以下としています。
C値0.2という数値は、「家一軒分の隙間を集めてもハガキ約1/4枚分(スマホより小さいサイズ)」程度しかないということになります。熟練の職人技と徹底した現場管理があるからこそ実現できる、Kizukiこだわりの高気密施工です。
※C値とは...住宅にどれくらいの隙間があるかを示す「気密性能」の指標です。
弊社では、各建物の断熱性能や内部に入ってくる日射量等を計算し空調(エアコン)や換気の仕様を決めております。また、ご家族に人数や、滞在時間帯などの住まい方によっても設計方法も異なります。ヒアリングをしていくなかで、最適解を検討しご案内いたします。
多く採用しているのが、冬用の床下エアコンと夏用の小屋裏エアコンの組み合わせです。家族構成によって、壁掛けエアコンを設置する場合もあります。
換気も、第一種・第三種換気を使い分けております。
▼標準仕様のご紹介はこちら
https://kizuki-home.co.jp/standard/







