2026/07/24(金)
私が登山にはまった理由——全く見えない目標へ、一歩ずつ歩くということ

こんにちは、<Kizuki>代表の小泉です。
突然ですが、今日は私の趣味である登山について、少しお話しします。

登山と経営の共通点
私が登山に惹き込まれた理由。
それは、山が経営にとてもよく似ているからだと思います。
私が好きな山域は、北アルプスです。その中でも特に惹かれるのは、奥黒部源流域と呼ばれる場所。
登山口から歩き始め、長い樹林帯を抜け、尾根を越え、沢を越え、何時間も歩き続ける。時には10時間ほど歩き続けて、ようやく今回の目的地となる山々が見えてくる。
歩き始めたとき、目指す山は全く見えません。
地図では分かっている。計画も立てている。装備も準備している。けれど、実際にその場所へ近づくまでは、自分が本当にどこへ向かっているのか、身体では分かりません。
それでも、一歩ずつ歩く。
目の前の登山道を進む。息を整える。足を止める。また歩く。
そうして歩いた先に、ある瞬間、視界が開けます。
「ああ、自分はあそこを目指していたのか」
ようやく、目標が姿を現すのです。
私は、その感覚が経営ととても似ていると思っています。
経営もまた、最初から未来がはっきり見えているわけではありません。むしろ、ほとんど見えていない。それでも、見えない未来を想像しながら、進む方向を決めなければならない。
目の前にあるのは、今日やるべきこと。判断しなければならないこと。解決すべき課題。守らなければならない社員、家族、お客様、地域。
その一つひとつに向き合いながら、まだ見えない未来を想像し、一歩ずつ歩いていく。すると、ある地点まで来たときに、ようやく到達すべき目標が見えてくるのです。

越えた先に現れる、さらなる高み
けれど、その山を登りきると、終わりではありません。
山頂に立った瞬間、その先にまた別の山が見えます。しかも、その次の山は、今までよりも遠く、大きく、厳しくそびえている。
登る前は見えなかった目標が、登ったからこそ見えるようになる。これもまた、経営と同じです。
一つの課題を越える。一つの事業を形にする。一つの目標に到達する。すると、そこで終わりではなく、次に向かうべき山が見えてくる。「もっと遠くへ行けるのではないか」「もっと大きな責任を果たせるのではないか」「もっと次の世代に残せるものがあるのではないか」そう思ってしまう。
だから苦しいのに、やめられないのです。
登山も経営も、楽しいだけではありません。むしろ、苦しい時間の方が長いかもしれません。 足は重くなる。息は上がる。天候は変わる。予定通りには進まない。不安にもなる。
それでも、自分で決めて歩き始めた以上、その先へ進むのか、引き返すのかを、自分で判断しなければならない。誰かが代わりに決めてくれるわけではありません。
向かうと決めるのも自分。
途中で諦めて下りるのも自分。
それでも目標まで進むと決めるのも自分。
その責任の重さも、経営にとてもよく似ています。
だから私は、山に惹かれるのだと思います。山は、ただ美しい景色を見せてくれる場所ではありません。 自分が何を目指しているのか。どこまで行きたいのか。どこで引き返すべきなのか。それでもなぜ進みたいのか。そうした問いを、身体ごと投げかけてくれる場所です。

100年先を見据える「家守り」の旅
そして、その感覚は、私の家づくりにもつながっています。 家づくりもまた、完成した瞬間だけを見ていては、本当の目標を見失います。
今日の便利さ。目先の価格。その瞬間の流行。分かりやすい見た目。もちろん、それらも大切です。
けれど、私たちが本当に見なければならないのは、そのもっと先です。 10年後、30年後、50年後。そして、100年後の子どもたちに、何を残せるのか。
その未来は、今はまだはっきり見えません。けれど、見えないからこそ、想像する。想像したからこそ、歩き始める。歩き続けた先に、ようやく次の目標が見えてくる。
登山も、経営も、家づくりも、きっと同じなのだと思います。 見えない未来に向かって、自分で決めて、一歩ずつ進むこと。苦しくても、遠くても、その先にある景色を信じて歩き続けること。
私が登山に惹き込まれた理由は、たぶんそこにあります。
山に登るたびに、私は経営のことを考えます。 そして、経営を続けるたびに、また次の山へ向かいたくなるのです。
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